2010年5月16日日曜日

唐揚げ弁当 / うまか亭 会津店 (会津若松市)

どこのホカ弁屋さんのメニューにも、のり弁当・鮭弁当・唐揚げ弁当の3種は必ずある。

のり弁と鮭弁は各店の出来具合はほぼ同じだが、唐揚げ弁当は材料も調理法も決まっているにもかかわらず、店によって出来栄えに大きな差がある。

それ故に唐揚げ弁当を店の看板メニューにしている所も少なくない。

以前郡山に住んでいた頃、近くには“五百渕亭”というホカ弁屋さんが在って、蓋ができないほどの量の唐揚げを詰め込む事で知られていた。

私などは、昼食に半分ほど唐揚げを食べて、残りの半分は晩酌に添えていた程の量だった。

惜しい事にこの“五百渕亭”は2007年9月2日に店を閉めてしまった。


会津地方では会津美里町(旧:大沼郡会津本郷町)の“うまか亭”が唐揚げ弁当を看板メニューにしている。

その“うまか亭”の2号店が会津若松市明和町に在る。

唐揚げ弁当 / うまか亭 会津店 (会津若松市)

以前モスバーガーだった所で、店の造りをそのまま流用していて、店内には42席分のテーブルが有り店内でも食べられる。

五百渕亭ほどではないにしても、なかなかのボリュームだと思う。

白く粉をふいたタイプの唐揚げで、サクリとした食感が良い。

揚げ油が充分に切れていないのが残念。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : うまか亭

住所 : 福島県会津若松市明和町1-24

電話 : 0242-28-8369

定休日 : 年末年始

営業時間 : 10:00~21:00

駐車場 : あり

写真 : 唐揚げ弁当 500円(税込み)

2010年5月3日月曜日

滝沢浄水場の桜2010 / 会津若松市

会津若松市一箕町の石部桜から田んぼ道を北へ向かうと滝沢浄水場が在る。浄水場の敷地内にはまだ若いが何本もの桜が植えられている。

毎年石部桜より数日遅れて咲き始めるのが常である。

高みから眺めると薄桃色の雲がたなびいているようで美しい。私は石部桜より滝沢浄水場の桜の方を楽しみにしている。

敷地内には古いコンクリート製の建造物があり、うち捨てられたような人工物の哀れな姿が、若い桜の力強さをいっそう引き立てている。

滝沢浄水場の桜 / 会津若松市

桜の木というのは妙な物で、その一本いっぽんの樹の精がそれぞれの根本に佇んでいるような気持ちにさせられる。

特に夜桜を見ている時などはそうである。

滝沢浄水場の桜を見ていると、そのコンクリート製の建造物にも精のような物が居るように気持ちになる。


■□■ 桜情報 ■□■

施設名 : 滝沢浄水場

住所 : 福島県会津若松市一箕町大字八幡字柏木15番地の13

駐車場 : なし

写真 : 滝沢浄水場の桜

2010年4月28日水曜日

肉そば / 味の里 しおえ (会津若松市)

超有名なトンカツ屋の“お食事処 むらい”から118号線を700mほど南下して左折した所にある。

聞く所によると、“味の里 しおえ”のご主人は元々は精肉店を営んでいたという。

トンカツがお薦めメニューのようで、暖簾には店名ではなく“とんかつ”と大書してある。

随分と前になるが、こちらのソースカツ丼をご馳走になったことがある。

わっぱ飯風の丸い器に、トンカツがはみ出すことの無いように丁寧に並べられていて、食べ易かったのを覚えている。

薄く叩き延ばした肉を揚げて、縦半分に切っただけの物をこれ見よがしに器からはみ出させて供する店を観光マップなどで時折見かけるが、それが下品極まりない物に思えるほどにキチッと納められていた。

しおえは家族経営食堂に有りがちな悪い特徴が出ていて、身内話が大声で遠慮なく交わされている。

人様のお宅の居間に上がり込んで、自分だけが食事をしているような居心地の悪さを感じる。

肉そば / 味の里 しおえ (会津若松市)

“肉そば”のスープは、醤油と塩の中間的な色合いで、味は限りなく塩味に近い。

豚骨が主らしい迫って来るように豚の匂いがする荒々しいスープは、始めのうちは少し取っ付き難さを感じるものの、飲んでいるうちにとても美味く感じるようになった。

極薄のスライスチャーシューが丼一杯に無数に乗っている。

グレーともベージュとも言いがたいチャーシューの色合いで無表情に成りがちな丼面をナルトが引き締めている。

チャーシューは総量では結構の量が載っているものと思われるが、残念な事に極薄スライスなので、旨味がすっかりスープに逃げてしまっていて充実感に乏しい。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 味の里 しおえ

住所 : 福島県会津若松市大字門田町大字御山字村上319

電話 : 0242-26-9060

定休日 : 月曜日

営業時間 : 11:00~19:00

駐車場 : 10台

写真 : 肉そば 800円(税込み)

2010年4月27日火曜日

石部桜2010 / 会津若松市

会津五桜に数えられる桜の古木で、樹齢は600年を越すと推定されている。

会津若松市教育委員会の立て札が有るのでそのまま転記する。

  『樹齢600年と推定される県内でも有数の古木である。

  樹高11メートル、枝張19メートル、胸高幹周囲0.5メートルから2.2メートル(計8本)。

  会津五桜のひとつで、福島県緑の文化財登録第327号でもある。

  開花は4月中旬で満開の景観は素晴らしい。

  この附近は葦名の重臣石部治部大輔の屋敷跡といわれている。』

石部桜 / 会津若松市

葦名の重臣石部治部大輔(いしべじぶだゆう)の屋敷跡と言うが、地形を見る限り屋敷が在ったとは思えない。

石部桜の周りはぐるりと水田が囲み、しかもあまり平坦ではなく、屋敷を構えるには不向きな土地のように思えるし、重臣の屋敷跡に桜の木だけしか残っていないと言うのも妙だ。

石部桜は1本の木ではなく、数本(会津若松市教育委員会によれば8本)の樹木の集合体で、その根本辺りは苔生してごつごつとくねっていて凄まじい生命力を感じさせる。

600年も生き続けるという事の苦労を語っているように見える。

石部桜 / 会津若松市

今日明日が見ごろ。


■□■ 桜情報 ■□■

樹名 : 石部桜(いしべざくら)

住所 : 福島県会津若松市一箕町大字八幡字石部

2010年4月19日月曜日

元祖会津ソース串かつ 串鶴 / 会津若松市

白虎隊士の墓へと続く参道の両側には様々な店が立ち並んでいる。

参道へ入ってすぐの左手に串揚げ店の「元祖会津ソース串かつ 串鶴」がある。

元祖会津ソース串かつ 串鶴 / 会津若松市

店頭で客の注文に応じその場で揚げている。持ち帰りもできる。

メニューは、

・豚串 (会津産豚)

・豚チビ串 (ハーフサイズ豚串)

・ムネ串 (会津地鶏)

・ササミ串 (会津地鶏)

・チーズベーコン串

・ばくだん (丸ごとの半熟味付き玉子)

・いもけんぴ (皮付きの薩摩芋)

等のほか、お得なセットメニューもある。

私は、豚串・豚チビ串・ムネ・ササミ・ばくだんの5種類が各1本ずつの“串鶴セット”と、他に数本を誂え家へ持ち帰り、家内と一緒に缶ビールをグビリとやりながら頂いた。

甘めのソースが2種類付いてきた。

半熟玉子を丸ごと揚げた“ばくだん”はなかなか美味い。

元祖会津ソース串かつ 串鶴 / 会津若松市

飯盛山から眺める会津盆地の夕景は美しい。

飯盛山参道の売店はどこも16:00頃には店を閉めてしまう。

店先の縁台で夕日を見ながら串揚げと焼酎を頂きたいのだが残念だ。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 元祖会津ソース串かつ 串鶴(くしつる)

住所 : 福島県会津若松市一箕町大字八幡字弁天下16 飯盛山参道入口左側

電話 : 0242-32-6094

定休日 : 不定休

営業時間 : 10:00~16:00

駐車場 : 無し(市営無料駐車場を利用)

写真 : 豚チビ串 105円 / ムネ串 315円 / ササミ串 315円 / ばくだん 210円

2010年4月12日月曜日

ラーメン / 一平 (喜多方市)

以前は道の向側の松山町常盤台に在った。

その頃は“昔らーめん”と言うメニューが有り、普通のラーメンよりやや太目の麺で歯応えが良かったが、移転後はメニューから消えてしまったようだ。

スープは豚骨系と煮干系が乖離した二重構造的な不思議な味だった。

移転後のスープには二重構造的なものは無く、整ったあっさりとした味になっている。

ラーメン / 一平 (喜多方市)

一平は朝食としてラーメンを食べる所謂「朝ラー」が出来る店の1軒だ。

朝7時開店というラーメンのまち喜多方ならではの営業開始時刻だ。

こちらでは樹脂製の箸「エコはし」を使用している。

洗って何度も使用するので地球環境には良いのかも知れないが、ラーメンを食べるにはツルツルと滑って非常に使いにくい。

やはりラーメンには割り箸の方が似合う。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 一平

住所 : 福島県喜多方市松山町村松字石田1453

電話 : 0241-23-0699

定休日 : 水曜日

営業時間 : 7:00~18:30

駐車場 : 60台

写真 : ラーメン 550円(税込み)

2010年4月5日月曜日

ソースカツ / 万世楼飯店 (会津若松市)

 “万世楼飯店”などと言うと、敷居の高い本格中華料理店を想うかも知れないが、実はリーズナブルな大衆食堂である。

こちらのソースカツ丼は、メニュー表には単に「ソースカツ」とだけ表記されている。

実体はその素っ気無いネーミングとは裏腹に、様々な日替わりの副菜が付くゴージャスなソースカツ丼定食なのである。

今回は、黒豆・菜の花のゴマ和え・沢庵・一口サイズの冷奴・肉と玉子を炒った物の5品が付いた。

肝心のトンカツが貧弱でおかずが足りないので副菜を多く付けている訳ではない。

ご飯とトンカツの量的バランスは丁度良く、適切な割合で食べ進めて行くと最後にはご飯とカツが一緒に無くなると言う塩梅なのに、それでも副菜が5品も付く。

ソースカツ / 万世楼飯店 (会津若松市)

ソースは米飯に合う味になっている。

トンカツに合うとかキャベツの千切りに合うソースとかは世間にザラにあると思うが、酸味も甘味も抑えられたこんなにも米飯に合うソースは万世楼飯店だけではないだろうか。

しかもダバダバと無闇に掛けていない所が良い。

必要最低限の量が掛けてあり、足りなければご自由にと、ソースのボトルを置いといてくれるのが非常に有り難い。

これ等に更にスープが付いて950円とは涙なしでは語れない価格設定である。

喰うべし!

ソースカツ / 万世楼飯店 (会津若松市)

■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 万世楼飯店(ばんせいろうはんてん)

住所 : 福島県会津若松市滝沢町1-15

電話 : 0242-24-6085

定休日 : 不定休

営業時間 : 11:00~21:00

駐車場 : 4台

写真 : ソースカツ 950円(税込み)

2010年3月29日月曜日

ラーメン / めん処 みずほ (喜多方市)

 以前は寺町の大和川酒蔵北方風土館の近くに在ったのだが、いつの間にか閉店していた。

美味いラーメン屋がまた一軒無くなってしまったとしきりに残念がっていたのだが、昨日偶然「みずほ」と書かれた暖簾を見つけた。

店の方に確認したところ、確かに寺町に在った「みずほ」に間違いが無く、一年以上前に関柴町へ移って来たとの事。

もともと関柴町辺りが地元なので、商売上なにかと勝手が良いと言うお話だった。

この場所は、今は喜多方市役所前に店を構えている「とんこう」が入って居た店舗だと言う。店内の片隅には何やら小さな池のような物が設えてある。

店内は広いのだが駐車場が無いに等しく狭い。


間も無く運ばれて来たラーメンは、スープが綺麗に澄んでいて、脂がほとんど無くスッキリと端正だ。

スープをレンゲで一口啜ってみると、あまりの淡白さに少し頼り無く感じる。

押し付けがましい所が全く無いのだが、主義主張が無いのではない。

すごく穏やかな人に正論で静かに諭されているような気持ちになるラーメンだ。

ラーメンには完成スタイルが幾通りか有ると思うが、みずほのラーメンはその一つだと思う。

派手なパフォーマンスや人目を引くだけの趣向を有りがたがっている場末の野幇間などには、みずほのラーメンの良さは解らないだろうと思う。

ラーメン / めん処 みずほ (喜多方市)

■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : めん処 みずほ

住所 : 福島県喜多方市関柴町平林反田1063-2

電話 : 0241-24-5156

定休日 : 火曜日

営業時間 : 11:00~19:00

写真 : ラーメン 550円(税込み)

2010年3月22日月曜日

生クリーム大福 / シャトレーゼ (喜多方市)

 シャトレーゼは、山梨県甲府市に本社を構える昭和30年創業の、アイスクリーム・パン・飲料・和洋菓子などの製造販売店で、全国に430以上の店舗を持つ。


家人にすすめられて生クリーム大福を食べて、とても気に入ってしまった。

シャトレーゼの生クリーム大福は全部で13種類。

 ・ココアクッキークランチ

 ・桜

 ・モンブラン

 ・ブルーベリー

 ・粒餡

 ・紫いも

 ・バナナ

 ・苺

 ・抹茶

 ・チョコ

 ・塩キャラメル

 ・カフェオレ

 ・黒蜜きな粉

生クリーム大福 / シャトレーゼ (喜多方市)

まだ全種類を食した訳ではないが、粒餡は絶品だ。

餡と乳製品との相性の良さは他の食品でも知られたところだが、メレンゲを併せた求肥で粒餡と生クリームを包んだ大福には、本能に直に働き掛けるような満足感を感じる。

まるで天女の太腿の内側にかぶりついているような、背徳と退廃と至福が入り混じった感覚を覚える。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : シャトレーゼ 喜多方店

住所 : 福島県喜多方市関柴町上高額字東原1237-4

電話 : 0241-24-3018

営業時間 : 9:00~21:00

駐車場 : あり

写真 : 生クリーム大福 各種 84円(税込み)

2010年3月15日月曜日

毒りんごサブレー / 山口製菓本店 (喜多方市)

 全国的に有名な喜多方ラーメン店“あべ食堂”の真向かいに在るパン屋兼菓子屋兼ラーメン屋である。

入り口付近には「お土産は 贈って笑われる 毒りんごサブレー」と書かれた手書き看板がある。

店内に入るとパンの陳列棚には「日本一まずいバターパン」とか「頭のよくなるソーセイジパン」などの変なパンが並んでいる。

自虐的と言うよりは一種の照れ隠しのような物かと思ったが、毒りんごサブレーを買い、箱に貼られたラベルの能書きを読んで、店主はタダの変な人なのではないかと思うようになった。

ラベルには、

 毒りんごサブレーの上手な食べ方

 ・頭の悪い人は頭にあててから食べると、頭が良くなります。

 ・口の悪い人は口にあててから食べると、言葉がやさしくなります。

 ・顔の美しい人は顔にあててから食べると、さらに美しくなります。

 ・それなりの顔の人は顔にあてても、直りません。

 ・毎日食べると、体の毒を取ります。

などと書かれているが、正直言って全然面白くない。

これじゃ効能書きであって、毒というよりも薬に近い。毒をもって毒を制すという事か。

毒りんごサブレー / 山口製菓本店 (喜多方市)

この辺で“毒”と言ったら先ず思い起こすのが那須の殺生石だ。

白面金毛九尾の狐という妖怪が、中国や天竺で散々の悪行を繰り返した末に来日し、美貌を誇る女性に化けて鳥羽上皇の寵愛を受けた。

やがて正体がバレて遁走した後に那須に出現し、旅人や現地の人たちを食い殺すなどの行為を繰り返したため、鳥羽上皇の命を受けた討伐軍により殺害されて、毒を吐く巨大な石と成った。

この毒により近隣の住人や動物などが死んでしまう被害が続出したため、源翁心昭(玄翁)という僧が、その巨大な毒石を打ち砕いたという。

現在でも有毒ガスは出続けており、現地には危険である旨が書かれた立て札がある。

ことほど左様に毒という物は、いつまでもしつこく、しかも無差別に害を及ぼさねばならない。

暢気に人の頭や口の悪さを改善していてはイケナイのである。


毒石を砕いた玄翁という僧は、喜多方市熱塩温泉の示現寺を再興した人だ。

喜多方はこれほど毒に因縁が有る土地柄なのに、山口製菓本店からは毒に対する畏怖の念が感じられないのが残念の極みである。

毒りんごサブレー / 山口製菓本店 (喜多方市)

さて、毒りんごサブレーの味だが、強烈に甘い。

甘さ控えめが昨今の風潮だが、そんな事は全く意に介する様子は無く、ひたすら甘く作られている。

サブレを2枚重ねて間にジャム状の物を挟み込んであるのだが、私はてっきりリンゴジャムとばかり思い込んで食べていた。

しかしそのジャムの色は赤く、イチゴの種のような小さな粒々がある。

これってイチゴジャムなんじゃね?

パッケージの原材料の欄を見てもイチゴは書かれていない。

なんだか悶々としてきた。

あっ、この悶々が毒なのかっ!

毒りんごサブレー / 山口製菓本店 (喜多方市)


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 山口製菓本店

住所 : 福島県喜多方市字緑町4532

電話 : 0241-22-0336

定休日 : 不定休

営業時間 : 10:30-19:00

駐車場 : 2台

写真 : 毒りんごサブレー 100円/1枚(税込み) 箱入りは、5個と10個がある