2010年4月27日火曜日

石部桜2010 / 会津若松市

会津五桜に数えられる桜の古木で、樹齢は600年を越すと推定されている。

会津若松市教育委員会の立て札が有るのでそのまま転記する。

  『樹齢600年と推定される県内でも有数の古木である。

  樹高11メートル、枝張19メートル、胸高幹周囲0.5メートルから2.2メートル(計8本)。

  会津五桜のひとつで、福島県緑の文化財登録第327号でもある。

  開花は4月中旬で満開の景観は素晴らしい。

  この附近は葦名の重臣石部治部大輔の屋敷跡といわれている。』

石部桜 / 会津若松市

葦名の重臣石部治部大輔(いしべじぶだゆう)の屋敷跡と言うが、地形を見る限り屋敷が在ったとは思えない。

石部桜の周りはぐるりと水田が囲み、しかもあまり平坦ではなく、屋敷を構えるには不向きな土地のように思えるし、重臣の屋敷跡に桜の木だけしか残っていないと言うのも妙だ。

石部桜は1本の木ではなく、数本(会津若松市教育委員会によれば8本)の樹木の集合体で、その根本辺りは苔生してごつごつとくねっていて凄まじい生命力を感じさせる。

600年も生き続けるという事の苦労を語っているように見える。

石部桜 / 会津若松市

今日明日が見ごろ。


■□■ 桜情報 ■□■

樹名 : 石部桜(いしべざくら)

住所 : 福島県会津若松市一箕町大字八幡字石部

2010年4月19日月曜日

元祖会津ソース串かつ 串鶴 / 会津若松市

白虎隊士の墓へと続く参道の両側には様々な店が立ち並んでいる。

参道へ入ってすぐの左手に串揚げ店の「元祖会津ソース串かつ 串鶴」がある。

元祖会津ソース串かつ 串鶴 / 会津若松市

店頭で客の注文に応じその場で揚げている。持ち帰りもできる。

メニューは、

・豚串 (会津産豚)

・豚チビ串 (ハーフサイズ豚串)

・ムネ串 (会津地鶏)

・ササミ串 (会津地鶏)

・チーズベーコン串

・ばくだん (丸ごとの半熟味付き玉子)

・いもけんぴ (皮付きの薩摩芋)

等のほか、お得なセットメニューもある。

私は、豚串・豚チビ串・ムネ・ササミ・ばくだんの5種類が各1本ずつの“串鶴セット”と、他に数本を誂え家へ持ち帰り、家内と一緒に缶ビールをグビリとやりながら頂いた。

甘めのソースが2種類付いてきた。

半熟玉子を丸ごと揚げた“ばくだん”はなかなか美味い。

元祖会津ソース串かつ 串鶴 / 会津若松市

飯盛山から眺める会津盆地の夕景は美しい。

飯盛山参道の売店はどこも16:00頃には店を閉めてしまう。

店先の縁台で夕日を見ながら串揚げと焼酎を頂きたいのだが残念だ。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 元祖会津ソース串かつ 串鶴(くしつる)

住所 : 福島県会津若松市一箕町大字八幡字弁天下16 飯盛山参道入口左側

電話 : 0242-32-6094

定休日 : 不定休

営業時間 : 10:00~16:00

駐車場 : 無し(市営無料駐車場を利用)

写真 : 豚チビ串 105円 / ムネ串 315円 / ササミ串 315円 / ばくだん 210円

2010年4月12日月曜日

ラーメン / 一平 (喜多方市)

以前は道の向側の松山町常盤台に在った。

その頃は“昔らーめん”と言うメニューが有り、普通のラーメンよりやや太目の麺で歯応えが良かったが、移転後はメニューから消えてしまったようだ。

スープは豚骨系と煮干系が乖離した二重構造的な不思議な味だった。

移転後のスープには二重構造的なものは無く、整ったあっさりとした味になっている。

ラーメン / 一平 (喜多方市)

一平は朝食としてラーメンを食べる所謂「朝ラー」が出来る店の1軒だ。

朝7時開店というラーメンのまち喜多方ならではの営業開始時刻だ。

こちらでは樹脂製の箸「エコはし」を使用している。

洗って何度も使用するので地球環境には良いのかも知れないが、ラーメンを食べるにはツルツルと滑って非常に使いにくい。

やはりラーメンには割り箸の方が似合う。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 一平

住所 : 福島県喜多方市松山町村松字石田1453

電話 : 0241-23-0699

定休日 : 水曜日

営業時間 : 7:00~18:30

駐車場 : 60台

写真 : ラーメン 550円(税込み)

2010年4月5日月曜日

ソースカツ / 万世楼飯店 (会津若松市)

 “万世楼飯店”などと言うと、敷居の高い本格中華料理店を想うかも知れないが、実はリーズナブルな大衆食堂である。

こちらのソースカツ丼は、メニュー表には単に「ソースカツ」とだけ表記されている。

実体はその素っ気無いネーミングとは裏腹に、様々な日替わりの副菜が付くゴージャスなソースカツ丼定食なのである。

今回は、黒豆・菜の花のゴマ和え・沢庵・一口サイズの冷奴・肉と玉子を炒った物の5品が付いた。

肝心のトンカツが貧弱でおかずが足りないので副菜を多く付けている訳ではない。

ご飯とトンカツの量的バランスは丁度良く、適切な割合で食べ進めて行くと最後にはご飯とカツが一緒に無くなると言う塩梅なのに、それでも副菜が5品も付く。

ソースカツ / 万世楼飯店 (会津若松市)

ソースは米飯に合う味になっている。

トンカツに合うとかキャベツの千切りに合うソースとかは世間にザラにあると思うが、酸味も甘味も抑えられたこんなにも米飯に合うソースは万世楼飯店だけではないだろうか。

しかもダバダバと無闇に掛けていない所が良い。

必要最低限の量が掛けてあり、足りなければご自由にと、ソースのボトルを置いといてくれるのが非常に有り難い。

これ等に更にスープが付いて950円とは涙なしでは語れない価格設定である。

喰うべし!

ソースカツ / 万世楼飯店 (会津若松市)

■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 万世楼飯店(ばんせいろうはんてん)

住所 : 福島県会津若松市滝沢町1-15

電話 : 0242-24-6085

定休日 : 不定休

営業時間 : 11:00~21:00

駐車場 : 4台

写真 : ソースカツ 950円(税込み)

2010年3月29日月曜日

ラーメン / めん処 みずほ (喜多方市)

 以前は寺町の大和川酒蔵北方風土館の近くに在ったのだが、いつの間にか閉店していた。

美味いラーメン屋がまた一軒無くなってしまったとしきりに残念がっていたのだが、昨日偶然「みずほ」と書かれた暖簾を見つけた。

店の方に確認したところ、確かに寺町に在った「みずほ」に間違いが無く、一年以上前に関柴町へ移って来たとの事。

もともと関柴町辺りが地元なので、商売上なにかと勝手が良いと言うお話だった。

この場所は、今は喜多方市役所前に店を構えている「とんこう」が入って居た店舗だと言う。店内の片隅には何やら小さな池のような物が設えてある。

店内は広いのだが駐車場が無いに等しく狭い。


間も無く運ばれて来たラーメンは、スープが綺麗に澄んでいて、脂がほとんど無くスッキリと端正だ。

スープをレンゲで一口啜ってみると、あまりの淡白さに少し頼り無く感じる。

押し付けがましい所が全く無いのだが、主義主張が無いのではない。

すごく穏やかな人に正論で静かに諭されているような気持ちになるラーメンだ。

ラーメンには完成スタイルが幾通りか有ると思うが、みずほのラーメンはその一つだと思う。

派手なパフォーマンスや人目を引くだけの趣向を有りがたがっている場末の野幇間などには、みずほのラーメンの良さは解らないだろうと思う。

ラーメン / めん処 みずほ (喜多方市)

■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : めん処 みずほ

住所 : 福島県喜多方市関柴町平林反田1063-2

電話 : 0241-24-5156

定休日 : 火曜日

営業時間 : 11:00~19:00

写真 : ラーメン 550円(税込み)

2010年3月22日月曜日

生クリーム大福 / シャトレーゼ (喜多方市)

 シャトレーゼは、山梨県甲府市に本社を構える昭和30年創業の、アイスクリーム・パン・飲料・和洋菓子などの製造販売店で、全国に430以上の店舗を持つ。


家人にすすめられて生クリーム大福を食べて、とても気に入ってしまった。

シャトレーゼの生クリーム大福は全部で13種類。

 ・ココアクッキークランチ

 ・桜

 ・モンブラン

 ・ブルーベリー

 ・粒餡

 ・紫いも

 ・バナナ

 ・苺

 ・抹茶

 ・チョコ

 ・塩キャラメル

 ・カフェオレ

 ・黒蜜きな粉

生クリーム大福 / シャトレーゼ (喜多方市)

まだ全種類を食した訳ではないが、粒餡は絶品だ。

餡と乳製品との相性の良さは他の食品でも知られたところだが、メレンゲを併せた求肥で粒餡と生クリームを包んだ大福には、本能に直に働き掛けるような満足感を感じる。

まるで天女の太腿の内側にかぶりついているような、背徳と退廃と至福が入り混じった感覚を覚える。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : シャトレーゼ 喜多方店

住所 : 福島県喜多方市関柴町上高額字東原1237-4

電話 : 0241-24-3018

営業時間 : 9:00~21:00

駐車場 : あり

写真 : 生クリーム大福 各種 84円(税込み)

2010年3月15日月曜日

毒りんごサブレー / 山口製菓本店 (喜多方市)

 全国的に有名な喜多方ラーメン店“あべ食堂”の真向かいに在るパン屋兼菓子屋兼ラーメン屋である。

入り口付近には「お土産は 贈って笑われる 毒りんごサブレー」と書かれた手書き看板がある。

店内に入るとパンの陳列棚には「日本一まずいバターパン」とか「頭のよくなるソーセイジパン」などの変なパンが並んでいる。

自虐的と言うよりは一種の照れ隠しのような物かと思ったが、毒りんごサブレーを買い、箱に貼られたラベルの能書きを読んで、店主はタダの変な人なのではないかと思うようになった。

ラベルには、

 毒りんごサブレーの上手な食べ方

 ・頭の悪い人は頭にあててから食べると、頭が良くなります。

 ・口の悪い人は口にあててから食べると、言葉がやさしくなります。

 ・顔の美しい人は顔にあててから食べると、さらに美しくなります。

 ・それなりの顔の人は顔にあてても、直りません。

 ・毎日食べると、体の毒を取ります。

などと書かれているが、正直言って全然面白くない。

これじゃ効能書きであって、毒というよりも薬に近い。毒をもって毒を制すという事か。

毒りんごサブレー / 山口製菓本店 (喜多方市)

この辺で“毒”と言ったら先ず思い起こすのが那須の殺生石だ。

白面金毛九尾の狐という妖怪が、中国や天竺で散々の悪行を繰り返した末に来日し、美貌を誇る女性に化けて鳥羽上皇の寵愛を受けた。

やがて正体がバレて遁走した後に那須に出現し、旅人や現地の人たちを食い殺すなどの行為を繰り返したため、鳥羽上皇の命を受けた討伐軍により殺害されて、毒を吐く巨大な石と成った。

この毒により近隣の住人や動物などが死んでしまう被害が続出したため、源翁心昭(玄翁)という僧が、その巨大な毒石を打ち砕いたという。

現在でも有毒ガスは出続けており、現地には危険である旨が書かれた立て札がある。

ことほど左様に毒という物は、いつまでもしつこく、しかも無差別に害を及ぼさねばならない。

暢気に人の頭や口の悪さを改善していてはイケナイのである。


毒石を砕いた玄翁という僧は、喜多方市熱塩温泉の示現寺を再興した人だ。

喜多方はこれほど毒に因縁が有る土地柄なのに、山口製菓本店からは毒に対する畏怖の念が感じられないのが残念の極みである。

毒りんごサブレー / 山口製菓本店 (喜多方市)

さて、毒りんごサブレーの味だが、強烈に甘い。

甘さ控えめが昨今の風潮だが、そんな事は全く意に介する様子は無く、ひたすら甘く作られている。

サブレを2枚重ねて間にジャム状の物を挟み込んであるのだが、私はてっきりリンゴジャムとばかり思い込んで食べていた。

しかしそのジャムの色は赤く、イチゴの種のような小さな粒々がある。

これってイチゴジャムなんじゃね?

パッケージの原材料の欄を見てもイチゴは書かれていない。

なんだか悶々としてきた。

あっ、この悶々が毒なのかっ!

毒りんごサブレー / 山口製菓本店 (喜多方市)


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 山口製菓本店

住所 : 福島県喜多方市字緑町4532

電話 : 0241-22-0336

定休日 : 不定休

営業時間 : 10:30-19:00

駐車場 : 2台

写真 : 毒りんごサブレー 100円/1枚(税込み) 箱入りは、5個と10個がある

2010年3月1日月曜日

ラーメン / 喜多屋 (喜多方市)

 有名ラーメン店“坂内食堂”の通りを北へ80メートルほど行った小さな四つ角に在る。駐車場は狭く、車体を道路にはみ出す格好でやっと2台が停められる程度だ。

住所を調べるとNTTハローページや多くのサイトで「喜多方市小田付道下7150-1」と記載してあるが、googleをはじめ幾つかの地図検索では、その住所はいずれも実際の場所より150mほど東にずれた場所を示している。

ラーメン / 喜多屋 (喜多方市)

数年前はもっと物静かで女性的なラーメンだったが、いつの間にか押しの強い男性的なラーメンに様変わりをしていた。

喜多方にしては僅かに細目の麺を使用している。

浮き脂が多めだがそれが故にかえって端正な出来上がりのスープとの相性が良く、立体的で躍動感に溢れるものに成っている。

チャーシューは箸で摘み挙げるのが困難なほどに柔らかい。

チャーシューを柔らかく仕上げるために脂身の多い部位ばかりを使用する店が在るが、喜多屋はそんな姑息な事はせず、赤身の部分までがトロトロに柔らかく仕上げてある。


水がとても美味かったが、湧き水を使用しているのかも知れない。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 喜多屋(きたや)

住所 : 福島県喜多方市小田付道下(番地不明)

電話 : 0241-22-0415

定休日 : 月曜日

営業時間 : 11:00~17:00頃

駐車場 : 2台ほど

写真 : ラーメン 550円(税込み)

2010年2月22日月曜日

らーめん / ほおずき (喜多方市)

 一口にラーメン屋と言っても、フランチャイズ展開をして経済的に成功を修める事を目標にしている店もあれば、金銭的な面には無頓着でひたすらラーメンの完成度を高める事にのみ力を注いでいる店もある。

どうせ食べるなら後者の高みを目指した美味いラーメンを食べたいのは誰でも同じ事だろうが、店主のそのひたむきな思いが余りにも伝わって来るものには、ちょっと重苦しさを感じて敬遠したい時も往々にして有るものだ。

マンガや雑誌を読みながら呑気に食べたい時のラーメンはもちろん不味くては嫌だが、美味すぎても宜しくない。良くも悪くも心を掻き乱さないものが適している。

ほおずきにはマンガがズラリと並んでいる。近くの会社員や通りがかりの営業マンが貴重な昼休み時間をゆるりと過ごすのに適した店なのである。

私は気持ちが疲れない食事をしたいと思った時に真っ先に思い浮かぶのがこのほおずきだ。

スープは優しく穏やかで、どこか儚げである。

麺はどこかの製麺所の物なのだろうが麺の香りが良かった。もう少し硬めに茹でて頂けるとなお良い。

らーめん / ほおずき (喜多方市)


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : ほおずき

住所 : 福島県喜多方市字常盤台119

電話 : 0241-22-7940

定休日 : 不定休

営業時間 : 11:00頃~17:00頃

駐車場 : 5台くらい

写真 : らーめん 550円(税込み)

2010年2月12日金曜日

カツ丼 / 若竹 (喜多方市)

 若竹では以前、ソースカツ丼とカツカレーを食べた。

どちらも満足感と言うよりウンザリ感のような物が食後に襲って来るほどの巨大なトンカツが載っている。

しかししばらく経つと、『喉元過ぎれば熱さを忘れる』の例えのように、また若竹のトンカツメニューを食べたくなるのが不思議なところ。

若竹のメニューにはカツ料理が、カツ丼・カツ重・ソースカツ丼・鶏カツ丼・カツカレーライスの5種類がある。

カツ丼には「おすすめ品」と朱書してある。何がどうおすすめなのかは書いてないが、とにかくおすすめなのだそうだ。

ソースカツ文化圏に在りながら煮込みカツ丼をおすすめ品にするには、余程の自信が有るに違いないと見たので、早速注文。

カツ丼 / 若竹 (喜多方市)

程なくカツ丼が登場。

いつもながら巨大だ。

私は、若竹のカツ丼がいかに巨大かを予め承知しているので然程驚きもしないが、その巨大さを知らずして目の前に運ばれた初めての客はたいそう驚くに違いない。

客がビックリしてバカに成って座りしょんべんをしてしまっても、それは店側の責任とされても仕方がない。と思う。

カツ丼 / 若竹 (喜多方市)

溶き玉子で閉じた煮込みカツ丼という物は、トンカツと玉ねぎという生まれも育ちも違った輩を、心の広い溶き玉子が「ここに居る限り皆は家族なんだよ」的に一つ所帯にまとめた物でなくてはならない。

しかし若竹のカツ丼の玉子にはそのような余裕は微塵も無く、モンゴル力士“朝青龍”のように傍若無人なトンカツと、漫才師“中川家”の兄の方のようにしょげ返った玉ねぎに翻弄され、命からがらトンカツにしがみ付く見るも無残な姿を呈している。

津波が去った後の海草が岩礁にまとわり付いているような、途方にくれる風景にも似ている。

芭蕉の句「むざんやな 冑の下の きりぎりす」をそっと添えてあげたい。

煮込みカツ丼文化圏で生まれ育った私には、会津地方の煮込みカツ丼からは満足できる物を余り感じることが出来ない。

会津地方で食べるなら、やはりソースカツ丼だ。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 若竹

住所 : 福島県喜多方市塩川町小府根字畑ケ田1

電話 : 0120-27-5169

定休日 : 火曜日

営業時間 : 11:00~20:30位

駐車場 : 10台位

写真 : カツ丼 900円(税込み)