2010年12月6日月曜日

滝沢川のおう穴 / 大沼郡金山町

「滝沢川のおう穴」は大塩の天然炭酸水の井戸からさほど離れていない、滝沢川にある甌穴【おうけつ】群だ。

甌穴とは、川床の岩のくぼみ等に小石が入り込み、水流で回転して深く削られたものを言う。“ポットホール”とか“かめあな”などとも呼ばれる。

栃木県の121号線沿いの龍王峡にも同じようにして出来た“かめ穴”がある。

水流で削られ滑らかになった大小様々な穴が幾つも繋がり、まるでウォータースライダーのようだ。

滝沢川のおう穴 / 大沼郡金山町

滝沢川のおう穴 / 大沼郡金山町


■□■ 甌穴情報 ■□■

甌穴名 : 滝沢川のおう穴

住所 : 福島県大沼郡金山町大塩 滝沢川

駐車場 : あり

写真 : 滝沢川のおう穴

2010年11月29日月曜日

天然炭酸水の井戸 / 大沼郡金山町

金山町会津大塩駅近くの国道252号線沿いに「天然炭酸水」と書かれた看板がある。

行ってみると、国道から少し入った空き地の隅に唐突に井戸がある。

天然の炭酸水が湧き出る珍しい井戸なのだから、もっと仰々しくしめ縄が張ってあったりするのかと思っていたが、普通の井戸より粗末に扱われているようだ。

天然炭酸水の井戸 / 大沼郡金山町

覗き込むと水が盛り上がるように湧いている。その様は滾々と言うよりは隆々と言った方が合っているほどだ。

汲み上げポンプが設置されているが、汲み上げ口が水面に届いていない。今は水位が低い時期なのだろうか。

薬缶に紐が括り付けられたのがあったので、それを井戸に投げ入れ汲み上げて飲んでみると紛れも無く炭酸水である。

錆び臭くてあまり美味くはないが、舌先にチリチリと刺激を感じつつ飲む湧き水は面白い。

井戸の壁面も薬缶の内部も茶褐色になっている。よほど鉄分が多いのだろう。

天然炭酸水の井戸 / 大沼郡金山町

この天然炭酸水は昔から薬効の有る水として知られていたらしい。

明治10年に慢性胃腸病や便秘などの妙薬「太陽水」として白磁の壜に詰めて販売され、明治36年には「岩代天然炭酸鉱泉株式会社」が設立され、「芸者印タンサン・ミネラルウォーター」としてドイツなどへ輸出された。国内では「万才炭酸水」の商標で販売された。しかし、輸送コストが想像以上だった事が原因で休業。

現在は加熱処理をせずに、特殊濾過殺菌を施した上で市販している。

“芸者印”とは、どんなデザインだったのだろう。


■□■ 湧水情報 ■□■

湧水名 : 天然炭酸水

住所 : 福島県大沼郡金山町大塩

駐車場 : 特になし

写真 : 天然炭酸水の井戸

2010年11月22日月曜日

妖精美術館 / 大沼郡金山町

妖精美術館は沼沢湖畔に在り、妖精に因んだ絵画・絵本・人形などを展示している。

「シャーロック・ホームズ」の作者、アーサー・コナン・ドイルの父である“チャールズ・アルタモント・ドイル”がアルコール中毒で精神病院に入院中に描いた絵が展示されている。

これが秀逸な作品で、描かれている人物などは妖精とは大分かけ離れたイメージだが、作品全体に漂う雰囲気は妖精が現れるような環境はこんなだろうと思わせる一種の不条理の世界観を醸している。

チャールズ・アルタモント・ドイルの父や兄は画家で、彼らの作品も展示されている。


展示スペースのほとんどを創作人形が占めているので、民俗学的な視点から興味をお持ちの方々には些か物足りなさを感じるのではないかと思う。

アーサー・コナン・ドイルが深く関わった、二人のイギリス人少女が撮った妖精の合成写真を巡る“コティングリー妖精事件”に関する資料なども展示されていると、一段と面白みが増すのではないだろうか。

妖精美術館 / 大沼郡金山町

美術館館長を務める井村君江氏は、日本での妖精文学研究の先駆者であり、比較文学者としての功績は大きい。

栃木県宇都宮市には井村君江氏が名誉館長を務める“うつのみや妖精ミュージアム”が在る。


館内では写真撮影が禁じられているのが残念。


■□■ 美術館情報 ■□■

館名 : 妖精美術館

住所 : 福島県大沼郡金山町大字大栗山字狐穴2765

電話 : 0241-55-3180

休館日 : 水曜日(水曜日が祝日の場合は木曜日)

営業時間 : 9:00~17:00

営業期間 : 4月29日~11月9日(11月10日~翌年4月下旬は冬季閉館)

入館料 : 300円

駐車場 : 5台位

写真 : 妖精美術館

2010年11月15日月曜日

ラーメン / 大黒天 喜多方市

大黒天は喜多方駅から一番近いラーメン屋だ。

ずいぶんと年期の入った建物で、入り口の引き戸にはめられた青い色ガラスが何とも言えず良い。

今時分は板ガラスの製造技術も進み、板ガラスと言えば真っ平いらが当たり前だが、私が子供の時分には、安い板ガラスは凸凹と波打っていたものだ。

大黒天の色ガラスは凸凹と波打っていて、見ていると何だか子供の頃を思い出す。

店内も外観同様に味わいが有る。カウンターには寿司屋にあるようなケースがある。この店舗は以前は寿司屋だったのだろうか。

小上りでダラダラと酒を飲みたくなる雰囲気だ。

ラーメン / 大黒天 喜多方市

さて、ラーメンだが、麺は中太の平打ち縮れ。 茹で具合が丁度良い。

スープは整っていて密な味。この隙間の無い味は恐らくは化学調味料によるものなのだろう。

昨今は無化調を無闇に有り難がる風潮が有るが、私としては、無化調のスカスカとした物足りない味に比べたら、例え化学調味料が入っていても美味い方がずっと良いと思っている。

チャーシューは味が十分に染みていて、ご飯に合いそうな味付けになっている。

大黒天のラーメンは、昼間より夜中に食べると一段と美味さが増しそうな気がする。


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : 大黒天

住所 : 福島県喜多方市町田8272-1

電話 : 0241-23-0770

定休日 : 不定休

営業時間 : 12:00~

駐車場 : 4台くらい

写真 : ラーメン 600円

2010年11月9日火曜日

とんこつ醤油(太麺) / とんこつらーめんHAJIME 猪苗代店 耶麻郡猪苗代町

とんこつらーめんHAJIMEはとんこつ専門店という事で、ガツンと来る強烈なラーメンを想像していたが、癖の無いマイルドなラーメンだった。

スープは味が薄かったが、紅生姜を入れるといい塩梅になった。

喜多方の太目の縮れ麺に慣れてしまったせいか、細めでボソッとした感じの麺はちょっと…。

とんこつ醤油(太麺) / とんこつらーめんHAJIME 猪苗代店 耶麻郡猪苗代町


■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : とんこつらーめんHAJIME 猪苗代店

住所 : 福島県耶麻郡猪苗代町字新町4915

電話 : 0242-62-3310

定休日 : 木曜日

営業時間 : 11:00~20:00

駐車場 : 10台以上

写真 : とんこつ醤油(太麺) 680円(税込み)

2010年11月1日月曜日

旧堀切邸 / 福島市

福島稲荷神社を拝見した後、飯坂町の鯖湖湯付近ををぶらぶらと歩いていたら、「旧堀切邸」と書かれたノボリが矢鱈と目に付いた。

興味を引かれ探して行ってみると、立派な門構えの家を見つけた。

旧堀切邸 / 福島市

旧堀切邸は、豪農・豪商として知られた堀切家の旧屋敷で、2010年5月1日にオープンしたばかりだそうだ。

そもそも堀切家は1578年に梅山太郎左衛門が現在の福井県から移り住んだのが始まりだそうだ。

敷地はなんと4,084平方m。明治14年に建てられた主家や蔵などが拝見できる。

主家には部屋が幾つもあり、その贅沢さには驚かされる。欄間に施された彫刻が見事だった。

旧堀切邸 / 福島市

旧堀切邸 / 福島市

敷地内には車椅子でも利用できる手湯足湯があり、タオルが無料で貸して頂ける。

手湯・足湯 旧堀切邸 / 福島市

夜はライトアップされるらしい。


■□■ 史跡情報 ■□■

史跡名 : 旧堀切邸

住所 : 福島県福島市飯坂町字東滝ノ町16

電話 : 024-542-8188

定休日 : 年中無休

利用時間 : 9:00~21:00

入館料 : 無料

駐車場 : なし (鯖湖湯駐車場を利用 40分/100円)

写真 : 旧堀切邸 (表門・主家玄関・手湯足湯)

2010年10月25日月曜日

福島稲荷神社 / 福島市

安倍晴明由来の神社が福島市に在ると聞いていたが、機会に恵まれて訪ねてみた。

勝手に晴明神社のように五芒星があちらこちらに配置されているものとばかり思い込んでいたが、安倍晴明を連想させるものは何も見当たらなかった。

福島稲荷神社 / 福島市

福島市のホームページを拝見すると、「987年に安倍晴明が奥州に下って創建したと伝えられ云々」との記載がある。

当時66歳になっていた安倍晴明が何をしに奥州まで来たのかネットで調べてみたが、手がかりは何も見つからなかった。それどころか、安倍晴明は987年には現在の名古屋辺りに一種の流刑になっていたのではとする説さえある。

福島稲荷神社では、全国的にも珍しい「競馬勝守り」や、魔除けの「桃守り」が売られているらしいのだが、伺った時には社務所が閉まっていて入手できなかった。

魔除けに桃を使うところには陰陽道の気配が感じられるが、福島稲荷神社には安倍晴明が創建に大きく関わったとされる痕跡は見受けられなかった。


■□■ 神社情報 ■□■

社名 : 福島稲荷神社

住所 : 福島県福島市宮町1-29

電話 : 024-522-2702

写真 : 福島稲荷神社

2010年10月18日月曜日

みそラーメン / じんべい食堂 (喜多方市)

“じんべい食堂”は、磐越西線山都駅の真ん前に在る食堂で、メニューはラーメン中心で品数は多くない。

駅前などには、立地条件の良さにアグラをかいた独善的で横柄な態度の店がよくあるものだが、この“じんべい食堂”にはそんな物は微塵も感じられない。丁寧な接客態度には感服する。


じんべい食堂と言えば味噌ラーメンがお勧めメニューらしく、以前から気にはなっていたが、山都町にはなかなか行く機会が無く、延ばし延ばしになっていた。


件のみそラーメンを注文。

みそラーメン / じんべい食堂 (喜多方市)

スープは白っぽい色で、甘みが強い。

味噌が持っている甘味以上の甘さなので、味醂や砂糖などの甘味料を加えているのかも知れない。

白濁している事から、酒粕を溶かし込んでいる可能性も考えられる。

その甘みに最初は面食らったが、食べ進むうちにその穏やかな味に引き込まれ、スープを飲み干し完食となった。

トッピングのもやし炒めの火の通り具合が絶妙で、シャキシャキとした歯応えと香りがとても良かった。

麺はやや細めの縮れ麺。喜多方ラーメンにジャンル分けをするには少し無理を感じる。


後で地図を見て気が付いたが、店のすぐ近くを阿賀川が流れている。

阿賀川の雪景色を眺めながら、この穏やかな味の味噌ラーメンを食べたらどんなに美味い事だろう。


山都町は2006年に喜多方市に合併されたが、以前は耶麻郡に属する蕎麦で有名な一つの町だった。

じんべい食堂のラーメンは、地理的には喜多方ラーメンだが、歴史的文化的には喜多方ラーメンとは別物だと思う。



■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : じんべい食堂

住所 : 福島県喜多方市山都町字西原2880

電話 : 0241-38-2456

定休日 : 木曜日

営業時間 : 11:00~19:30頃

駐車場 : 未確認

写真 : みそラーメン 750円(税込み)

2010年10月12日火曜日

ふれあいランド高郷 / 喜多方市

「ふれあいランド高郷」は喜多方市の山間部にある日帰り温泉施設である。以前は耶麻郡高郷村だったが、現在は吸収合併され喜多方市高郷町となった。

温泉施設は、大浴場・露天風呂・泡風呂・薬草風呂・水風呂・うたせ湯・サウナと色々揃っているが、湯の温度はどれもぬるめ。薬草風呂だけが42℃とやや高め。

打たせ湯はボタンを押すと湯が落ちる仕組みだが、1分ほどで止まってしまうので頻繁に押しに行かなくてはならず煩わしい。

露天風呂には半分ほどに簡単な屋根が架けられている。遠くの山々が見渡せて、気持ちが良い。

露天風呂 ふれあいランド高郷 / 喜多方市

露天風呂 ふれあいランド高郷 / 喜多方市

建物内には、手打ち蕎麦が味わえる食堂や、数々の化石が置かれてある展示室がある。また、パークゴルフ施設も併設されており、1日のんびり遊べる温泉施設だ。


■□■ 温泉情報 ■□■

店名 : ふれあいランド高郷 (たかさと)

住所 : 福島県喜多方市高郷町揚津字袖山甲3054-9

電話 : 0241-44-2888

定休日 : 毎週火曜日(祝祭日の場合は翌日) 1月1日

営業時間 : 9:00~21:00

入湯料 : 500円

駐車場 : 約100台

写真 : ふれあいランド高郷露天風呂

2010年9月28日火曜日

ソースかつ丼(ソース少なめ) / とん八 (会津若松市)

以前「とん八」でソースかつ丼を食べた時は、ソースがタップリと使われていて器の底にソースが溜まり、ズスズスと啜るように食べた。

食後の印象は只々塩辛いソース浸しのご飯を啜り食べたという事しか残らなかった。

そこで今回はソース少なめで注文。

ソースが足りなかったらテーブルに備えられているのを掛け足せば良いと思っていたが、丁度良い分量だった。


「とん八」は流石にとんかつ専門店だけあって、文句の付けようのない完璧なトンカツを食べられた。

肉は柔らかく脂身は甘く、衣はサクサクと軽やか、揚げ油はしっかりと切れている。

ソースかつ丼(ソース少なめ) / とん八 (会津若松市)

■□■ 店舗情報 ■□■

店名 : とん八

住所 : 福島県会津若松市扇町80-2

電話 : 0242-22-1078

定休日 : 第1水曜日

営業時間(平日) : 11:08~23:08(平日のみ休憩15:08~17:08)

営業時間(土日祝) : 11:08~22:08

駐車場 : 8台くらい

写真 : ソースかつ丼 924円(880円+外税)