らーめん こうへい
私は独創的で個性的なメニューで名をあげる今どきのラーメン屋よりも、昔ながらのスタイルを通している方が好みである。
お年寄りが作るラーメンには、まるで人間の体組成と成分がほぼ同じで自然と無理なく身体にラーメンが浸透してくるような、そんな感覚を覚える。
古くは喜多方北町郵便局の近くに在った「秀月」や、喜多方プラザ文化センター近くに在った「きぬた」のラーメンがそれであった。
“らーめん こうへい”のご主人夫婦はまだお若いのに、それらお年寄りが作る物に似たしみじみと美味いラーメンを作る。
背脂や黒醤油を使い新分野の喜多方ラーメンを開拓するも、その味わいは結局しみじみ美味い昔からのラーメンになる所が“こうへい”の面白い所でもあり、何度も足を運びたくなる理由なのだろう。
店内に入ってすぐの所にテーブル席が2つ。座敷に4人用座卓が6つ。
狭い店が多い喜多方では広い部類ではないだろうか。
醤油ラーメンと半チャーハン
“こうへい”と言えば麺もチャーシューも黒く染まってしまう真っ黒なスープの「漆黒ラーメン」ばかりが取り沙汰されるが、普通の正油ラーメンもかなり美味い。
この丼風景を見ていると“小山ゆうえんち”や“としまえん”などの老舗の遊園地を連想してしまう。
派手な演出や馬鹿騒ぎは無いが、押さえるべき所はシッカリ押さえている安心感のような物を感じる。
スープは漆黒ラーメンには及ばないものの結構黒く、味が濃い。麺はやや細めの縮れ麺。
具は固茹で玉子が1/4個、メンマ、刻みネギ、チャーシュー。
トロットロの半熟味玉が主流のラーメン界で、昔風の固茹で玉子ってのがイイね。しかも1/4個ってのがとてもイイ。普段どうって事もなく思っている茹で玉子が急に貴重な食べ物に思えてしまう。
こうへいもチャーシューが美味い店の一つで、噛めばホロリと崩れて脂身から旨味が溢れ出る。
半チャーハンもラーメン同様に濃い目に味付けされていて、香りはとても芳ばしい。
らーめん こうへい
住所 : 福島県喜多方市沼田6981
電話 : 0241-22-4328
定休日 : 木曜日
営業時間 : 11:00〜18:00(スープなくなり次第終了)
駐車場 : なし
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