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2020年11月18日水曜日

伊佐須美神社 / 大沼郡会津美里町

Googleマップで伊佐須美神社を見ていて、その境内には「天海大僧正手植桧木、殺生石稲荷神社、縁結びの紅葉」など気になる物が点在している事に気付いた。

天海大僧正は安土桃山時代から江戸時代初期にかけて実在した天台宗の僧だが、生まれ出自については諸説ありながらも、100歳以上の長寿だったと伝えられている怪僧である。
その天海僧正が植えた桧なら一目見たいものだ。

殺生石と言えば栃木県那須町の那須湯本温泉近くの物が有名だが、それと関わりが有るのだろうか。
栃木県のそれと同様に今も火山性ガスを噴出しているのだろか。

興味が湧いて来た!


と言うことで伊佐須美神社に到着。
大きな木が立ち並び、歴史のある神社の趣きタップリ。

駐車場の傍には池があり、鯉や鴨が泳いでいる。人が通ると鯉が水面に顔を出してエサをねだる。
カクカクと曲がっている橋も良い感じ。
駐車場の南東の方角に殺生石稲荷神社があるが、お社はずいぶんと新しい。
伊佐須美神社は2008年10月の3日と29日に立て続けに二度の火災にあい、本殿・神楽殿・神饌所を焼失した。
殺生石稲荷神社もその時に焼失したのだろうか。
お社の裏手には大小2つの石があるが、これが殺生石か。
特にガスを噴出している様子はない。
ハチマキのようにぐるりとシメ縄を廻され、その妖力を封じ込められてしまったのか。
1383年(至徳2年)に源翁和尚が那須で岩石を打ち砕いた時に飛んで来たと書いてあるが、至徳2年は西暦1385年のはず。
大きな石が飛んで来るところを目撃した村人はさぞや驚いた事だろう。
それにしても、那須から飛んで来たと何故分かったのだろうか。
山門を潜る直前の左側に、別世界へ繋がっているような心惹かれる趣のある風景。
山門は「桜門」と言い、大きく立派だがまだ新しい。
仮本殿の近くには焼失した建物の基礎部分だけが残って苔が生えている。
カンボジア辺りの仏教遺跡を見るかのようで、これはこれで趣がある。
生者必滅会者定離の理を現しているようで、真新しく華奢な仮本殿よりも有難味さえ感じられるようだ。
仮本殿の右手を抜けて奥に行くと天海大僧正手植桧木と縁結びの紅葉が寄り添うように立っている。
桧木も紅葉もその由来を記した立て札などは無い。どのような謂れがあるのか。
天海僧正は1536年生まれで1643年11月13日死亡らしいが、この桧木を死ぬ間際に植えたとしても樹齢は380年ほどになっているはず。
「樹齢380年の桧ってこの程度の大きさなの?」と言うのが素直な感想でした。
東へ抜ける細道は銀杏が植えてあり、銀杏並木と言うほどではありませんが、黄金色の落ち葉が屋根やら細道やらに彩りを添えている。
伊佐須美神社から約1kmの所には、天海僧正に関わりの深い「龍興寺」がある。
そちらへもお邪魔します。

□■□神社情報□■□
名称 : 岩代國一之宮 伊佐須美神社
住所 : 福島県大沼郡会津美里町宮林甲4377

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