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2021年5月1日土曜日

極太手打ちラーメン / 食堂なまえ (喜多方市) 2021

食堂なまえの極太手打ちラーメン

食堂なまえの極太手打ちラーメンは麺もスープも他に類のない特徴を有しながら、その丼風景はあくまでも物静かである。
スープは透明感度が高く澄んでいるのに滋味に富んだ奥深い味わいがある。
すんなりと身体に染み込んで来るような優しさと柔らかさ、それに僅かだが華やかさも持ち合わせている。

麺はまるで饂飩のような太さだが、その食感はうどんというよりはスイトンに近い。
太いうえに縮れ加工が施されているのでツルツルとは食べれない。オノマトペで表すならワッキラワッキラ・ワッシワッシといったところだ。
歯応えは、讃岐うどんのように頑なに咀嚼を拒み続けるようなものではない。
女性に例えるならば、極太ラーメンは「それ以上近寄れば舌を噛み切って自害して果てます!」と言うような色気も素っ気も無い事は言わないタイプである。
拒みつつも徐々に咀嚼の力を受け入れる。嫌よ嫌よも好きのうち的な熟れた拒み方をする。たまらないよね。

具は、濃い目の味が染み込んだひと口大のチャーシュー、刻みネギ、ナルト、自家製と思われる薄味のメンマである。
これみよがしの演出など一切無い、シンプルだが心が落ち着く丼風景である。


食堂なまえの店内

小さくて狭い店なのでソーシャルディスタンスを保つのは難しい。
テーブルと椅子が新しくなりアクリル板が立てられて、昭和の大衆食堂的雰囲気の一部が損なわれてしまったのが残念である。
下の写真は2010年にお邪魔した際のテーブルとイス。
その当時は老夫婦が切り盛りしていたが現在は息子さんと思しき中年男性に代わっていた。
壁にはメニューが沢山貼り付けられていますが、この食堂なまえでラーメン以外のメニューを食べる客が居るのだろうか。
お品書きの“当店おすすめ”の文字には「注文はラーメンだけにしてくれるとありがたい」と言う店主の気持ちがさり気なく現れているように感じる。

食堂なまえの丼

過去の写真と見比べてみると丼の縁の模様が段々と薄れて来たのが分かる。丁寧に使い続けられているのがうかがえる。
↑2007年
↑2010年
↑2021年



食堂なまえ

住所 : 福島県喜多方市永久7693-3
電話 : 0241-22-6294
定休日 : 不定休
営業時間 : 10:00~18:00
 注)スープが無くなり次第終了
駐車場 : 4台


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