東京を初めとする人口密集地でのラーメンは強い個性を売り物にした物が多いようで、人生に疲れを感じ始めた私の様なオッサンにとって、あまり食べたいと思えるような代物ではない。
ゴテゴテと手を加えたりしない昔ながらのラーメンが好きであります。
特にお年寄りが作るやんわりとした優しい味に引かれます。
例えば人や電信柱の影が長く地面を這うような夕暮れ時には、昭和の雰囲気を色濃く残す店で食べたくなります。
そんな店の厨房にはお年寄り夫婦が仲良く居て欲しいものです。
喜多方市の佐原病院近くの“食堂なまえ”は「ALWAYS 三丁目の夕日」に登場しそうな、そんなラーメン屋さんです。
麺は普通の太さと極太と二種類有りますが、私は極太手打ちラーメンが好きでして、いつも太い方を食します。
気弱なウドンは赤面してうつむいてしまいそうな強面の麺には、独特のワシワシ感とモチモチ感が有ります。
スープは一般的な喜多方ラーメンの物とは違った趣きがあります。
料理人が厨房で明星チキンラーメンの味の再現を試みたかのような朴訥とした味わいであります。
質素で簡潔で潔くて優しいスープです。
もう少しコクが有っても良さそうな気もするが、ともかく、ドンブリの底まで見えそうな透明度の高いスープとワシワシ&モチモチの極太麺の相性がとても良い。
今ではあまりお目にかかる事の無くなったナルトのトッピングがまたまた懐かしさを醸し出します。バラ肉のチャーシューは味が染みていて柔らかくてとても美味。
暑い日が続き食欲が無くなるこれからの時期でも食べられそうなラーメンであります。
■□■食堂なまえ 店舗情報■□■
店名 : 食堂なまえ
住所 : 福島県喜多方市字永久7693-3
電話 : 0241-22-6294
定休日 : 不定休
営業 : 10:00~19:00頃
駐車場 : 4台位
※写真は「極太手打ラーメン」520円(税込み)
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